
大学院入試小論文
教育学の知識を根拠として、設問に答える
実学志教育学専門課程
講師:KIKI
【教育学 KIKI 内部资料 版权保护】

本講の到達点:知識を用いて、問いへの回答を組み立てる
本講座作成・比較例
答案A
学習者の主体性は重要である。教師の指導も必要である。両者のバランスを取ることが大切である。
答案B
学習者が自ら判断するには、必要な知識を得て、異なる考えを比較する機会が求められる。教師は本人の関心を把握し、資料や課題を用意するとともに、考えを説明し直す場を設けることで、その判断を支えられる。
答案で行うこと → 本講の学習
1
問いを確定する
指示、条件、必須概念を読み取る
2
根拠を選ぶ
理論・制度・資料・事例を使い分ける
3
関係を説明する
根拠からその判断に至る理由を示す
4
答案を完成させる
構成、執筆、確認、修正を行う
到達目標は、設問に必要な知識を選び、根拠と判断を関連づけた回答を、時間内に完成できるようになることである。
【教育学 KIKI 内部资料 版权保护】
学ぶ順序:Ⅰ 設問の要求 → Ⅱ 根拠と論証 → Ⅲ 形式別の書き方 → Ⅳ 執筆と自己点検 → 自分で説明する。

実際の入試:知識の正確さと、関連づける力
現在地|見通しと実際の入試
早稲田大学・2026年度の公式出題意図の要約
学校教育専攻の専門科目では、志望する研究指導領域の基礎知識と、論理的に思考し説明する力を評価するとされている。具体的には、デューイの道徳論と他の道徳論の比較、ルソーの思想を手がかりとした論述、先行研究を踏まえた学校経営上の提案、教育委員会制度の歴史的理解等が挙げられる。早稲田大学
北海道大学・2026年度「学校史」の問題構成の要約
子どもの権利条約第28条に関する資料をもとに、条約の背景、義務教育、他の条項との関係、学校規律等に結びつけて考える設問が置かれている。北海道大学教育学院
2026年度入学試験は2025年に実施された。公開されている出題意図・問題構成の要約と、公開版で閲覧できる問題部分を区別する。出題意図はその大学・年度・区分の評価観点を知る資料であり、全国共通の出題基準ではない。公開版で削除された材料の内容は推測して補わない。
確認できた公開問題の形式には、年号の選択、英語の条約資料を用いる小問、史料を特定して判断理由を述べる設問、二つの用語説明が含まれる。ここでは形式のみを紹介し、公開版で省かれた材料文・設問内容は復元しない。
解説メモ|設問と出題意図を、それぞれの資料から確認する
上記は、公表された構成や評価事項の要約であり、問題文の転載ではない。過去問を読む際には、大学名、年度、入試区分、専門領域を確かめ、各設問が何を求めているかを確認する。出題意図は評価の観点を知る資料として用い、公開版で省略された材料については、その内容を推測して補わない。
【教育学 KIKI 内部资料 版权保护】

Ⅰ 設問の要求
【教育学 KIKI 内部资料 版权保护】

共通基礎と専門発展:知識の選び方と説明の深さ
現在地|Ⅰ 設問の要求
水準
本講座作成の設問例
答案で求めること
教育学共通基礎
国家は教育にどのように関与すべきか
権利、公共性、歴史、制度等を用いて、広い問題を論じる
専門発展
特定の教育思想における自由と指導の関係を説明し、現代の授業を考察する
概念の意味、思想内部の関係、適用条件を詳しく論じる
共通基礎では、教育学の複数の領域から必要な知識を選び、専門発展では、指定された理論や対象に即した説明を中心に据える。
解説メモ|設問の広さに応じて、紙面の重点を決める
国家と教育の関係を問う場合には、教育機会を保障する責任と、教育内容への統制を関連づけるなど、論点を選んで構成する。特定の思想を問う場合には、その概念や論理を説明する分量を確保する必要がある。この二つは本講の訓練上の区分であり、実際の試験では、各大学の問題構成と指定に合わせて判断する。
【教育学 KIKI 内部资料 版权保护】

設問の指示に応じて、答案の役割を定める
現在地|Ⅰ 設問の要求
指示
主に行うこと
説明しなさい
概念、仕組み、背景、関係を明確にする
比較しなさい
共通の軸で、相違点と共通点を示す
考察しなさい
資料や知識を用い、意味・背景・条件を検討する
評価しなさい
評価基準を示し、それに照らして判断する
提案しなさい
課題に対応する方法と実施条件を示す
論じなさい
根拠を用いて、問いに対する回答を構成する
「二つ挙げて」「具体例を用いて」「歴史的背景を踏まえて」「資料に即して」等の条件も、回答で満たす必要がある。
演習の順序:支援を減らして自力で書く
①選択肢を隠し、設問の要求と根拠を一文で書く → ②選択肢を開き、正答の根拠に加えて、最も紛らわしい誤答がなぜ不適切かを説明する → ③選択肢のない用語説明・比較・材料短答へ進む → ④時間を測った論述で、同じ知識を新しい設問に適用する。最終段階の設問難度は下げない。
解説メモ|求められた作業に、説明の分量を配分する
定義を問う設問では概念の意味を、比較問題では共通の軸から見た関係を説明することが中心となる。政策提案や人物紹介を長く書いても、必要な定義や比較を省けば、問いへの回答は不足する。指示の言葉を問題文全体の条件とあわせて読み、何を行う答案かを定めてから構成する。
【教育学 KIKI 内部资料 版权保护】

問題文を、四つの要素に分解する
現在地|Ⅰ 設問の要求
本講座作成・例題
学校教育において、学習者の経験を尊重することと、系統的な知識を保障することを、どのように関連づけるべきか。デューイの教育思想に言及し、具体的な授業場面を挙げて論じなさい。
分解する要素
この設問での内容
対象
学校教育における学習・授業
中心となる関係
学習者の経験と、系統的な知識
必須の根拠・条件
デューイ、具体的な授業場面
最終的な回答
経験と知識を、どのように関連づけるか
解説メモ|人物名を、問われている関係の説明に用いる
この設問でデューイを取り上げる目的は、経験と知識の関係を考えるためである。人物の生涯や学校の歴史を紹介する前に、何について、何を用いて、何に答えるかを余白に一文で整理すると、必要な知識を選びやすい。複数の小問がある場合には、各問の必要事項と回答する場所を先に分けておく。
【教育学 KIKI 内部资料 版权保护】

Ⅱ 根拠と論証
【教育学 KIKI 内部资料 版权保护】

使う知識を選ぶ:定義・説明・判断を支える役割
現在地|Ⅱ 根拠と論証
本講座作成・知識の選別
持っている知識
今回の設問での役割
概念の定義
論じる対象を明確にする
理論の説明
現象や関係を捉える視点を示す
制度・歴史
現実の条件と、その成立背景を示す
研究知見
特定の範囲で確認された関係を根拠にする
具体例
主張がどのような場面を意味するかを示す
解説メモ|採用する知識が、論証のどこを支えるかを考える
概念の定義は対象の範囲を、制度の説明は判断に関わる条件を明らかにする。このような役割を持たせると、複数の知識を一つの回答に結びつけられる。自分の研究関心も、設問に合う場合には具体例や視点として使えるが、中心の問いは維持する。必要な関係を説明するために知識を選ぶことが、答案の情報密度を高める。
【教育学 KIKI 内部资料 版权保护】

トゥールミン:根拠と主張を結ぶ「論拠」
現在地|Ⅱ 根拠と論証
トゥールミンの論証モデルを手がかりに、本講では次の三要素を区別する。
要素
意味
主張(Claim)
読み手に認めてもらいたい判断
根拠・データ(Data)
判断を支える事実や情報
論拠(Warrant)
その根拠から主張に進む理由・原理
この区別は、教育研究でも論証の構造を明確にするために用いられている。IUScholarWorks
本講座作成・例
根拠:日本語の進路資料を十分に理解できない保護者がいる。
論拠:進路選択には、情報を理解し、質問できる条件が必要である。
主張:資料の配布に、言語支援と相談経路の整備を組み合わせる必要がある。
解説メモ|その対応を必要と判断する理由を示す
事実から教育上の提案を導く際には、何を保障するかという原理と、その対応が問題にどう作用するかを説明する必要がある。「したがって」で結んだ箇所に、その理由が示されているかを点検する。三要素は論証を確かめる道具であり、文章では内容と関係に応じて組み合わせ、毎段落を同じ三文に固定しない。
【教育学 KIKI 内部资料 版权保护】

判断基準・実施条件・異論への応答を加える
現在地|Ⅱ 根拠と論証
本講座作成・主張の発展
出発点
オンライン学習を利用できるようにする。
判断の基準
必要な知識を学び、分からない点を質問でき、本人の生活条件に合うことを重視する。
実施条件
端末・通信を確保し、理解を確認する担当者と、対面相談等を利用する経路を用意する。
異論への応答
オンライン化による孤立への懸念に対し、他者と関われる機会を組み合わせる。
解説メモ|異論を検討して、提案が成り立つ条件を明確にする
懸念に応答するときは、対応できる問題と残る問題を分け、提案の範囲を明確にする。オンライン化の利点と問題を同じ数だけ並べる必要はない。目指す学習を、どの条件で保障できるかを説明し、根拠に支えられた判断の適用範囲と実施方法を具体化する。
【教育学 KIKI 内部资料 版权保护】

一段落のなかで、主張を具体的に説明する
現在地|Ⅱ 根拠と論証
本講座作成・修正前
教師は子どもを尊重すべきである。個別に支援し、主体性を育てることが重要である。そのため、適切な指導を行う必要がある。
修正後
子どもが自ら学習を進めるには、困ったときに必要な支援を利用できることが重要である。調べ学習で検索語を考えられない生徒に、教師が複数の資料の探し方を示せば、生徒はそれらを比較し、次に使う方法を選べる。支援を本人の判断につなげ、その後、別の課題でどこまで自力で進められるかを確かめることで、学習の進展に応じた指導を考えられる。
解説メモ|評価語を、行為とその意味の説明に置き換える
修正後では、尊重する対象、対応する困難、支援が可能にする判断が示されている。主張を具体例と結びつけ、その例が設問に対して何を意味するかを説明すると、一段落として論証が進む。「重要」「必要」を繰り返す箇所では、誰が何を行い、何が変わるかを具体化すると、加えるべき情報を見つけやすい。
【教育学 KIKI 内部资料 版权保护】

序論と結論:設問に応じて役割を決める
現在地|Ⅱ 根拠と論証
部分
基本的な役割
序論
問題の範囲、必要な概念、論述の方向を示す
本論
根拠を説明し、比較・分析・評価を進める
結論
設問への回答と、その成立条件を明確にする
本講座作成・序論例
学校で共通の学習を保障するには、学習者が内容を理解し、考えを表す条件を整える必要がある。本稿では、言語的背景の異なる子どもの授業参加を例に、共通の学習目標と指導方法の調整の関係を論じる。
解説メモ|答案形式に合う構成を選ぶ
短い用語説明や複数の小問では、各問に直接答える構成が適している場合がある。長い論述でも、序論・本論・結論にどの分量を配分するかは、問われる内容によって変わる。研究論文の構成をそのまま当てはめず、設問への回答を読者が追いやすい形を選ぶことが重要になる。留学生のための日本教育学入門ー基礎知識から最新動向へ
【教育学 KIKI 内部资料 版权保护】

Ⅲ 形式別の書き方
【教育学 KIKI 内部资料 版权保护】

用語説明:定義と、その概念で捉えることを示す
現在地|Ⅲ 形式別の書き方
根拠と主張のつなぎ方を、用語説明、思想比較、史料・データの読解に使い分ける。形式が変わると、必要な知識と説明の順序がどう変わるかを確かめる。
用語説明では、定義を中心に、主要な内容、近い概念との違い、教育上の意味を示す。短い字数では、何を指す概念かが伝わる説明を優先する。
本講座作成・説明例
経験の連続性
デューイが経験の教育的価値を考える際の原理であり、現在の経験が、それ以前に形成された知識や習慣を受け継ぎ、後の経験のあり方にも影響することを指す。ある活動を評価する際には、それが次の学習への関心や判断の可能性を広げるかを検討する。授業では、既有の理解を新しい問題に用い、そこで生じた疑問を次の探究につなげる構成を考えられる。Marxists Internet Archive
解説メモ|定義を示し、例によって意味を具体化する
体験学習を例として挙げる際にも、その活動の何を経験の連続性から説明するかを示す必要がある。概念が捉える関係を先に明確にすると、例が定義の理解を助ける。研究者名や年が指定されている場合には、その情報も含め、限られた字数のなかで必要事項を満たす。
【教育学 KIKI 内部资料 版权保护】

思想比較:共通の軸から、概念の違いを説明する
現在地|Ⅲ 形式別の書き方
比較軸
ルソーの消極教育
デューイの経験論
注目する問題
発達に先立つ言語的・道徳的な教え込み
経験がその後の成長につながる条件
学習者の経験
身体・感覚・事物との関わりを重視する
学習者と環境の相互作用として捉える
教育者の働き
状態を把握し、経験する環境を構成する
現在と次の経験を見通し、条件を組織する
分析上の注意
放任と区別し、教育者の準備を捉える
経験した事実と、その教育的な価値を区別する
出典:ルソー『エミール』第2編、デューイ『経験と教育』。表は本講座による比較。Project Gutenberg
解説メモ|共通性を、問題意識と教育者の役割から具体化する
両者が学習者の経験を重視することを押さえたうえで、それぞれが何を問題とし、教育者にどの働きを求めるかを説明すると、思想の違いが明確になる。現代に用いる際には、成立した文脈と想定された教育関係も検討する。表の語句をそのまま文章に移さず、各概念がどのような論理で結びついているかを述べることが、比較の中心となる。
【教育学 KIKI 内部资料 版权保护】

制度・歴史問題:変更点を、権限と責任から読む
現在地|Ⅲ 形式別の書き方
読む観点
任命・選出は民意の反映、方針決定は専門性と中立性、予算は一般行政との関係、執行・説明は責任の所在から読む。制度史では、当時の問題と、それに対する権限配置の変更を結びつける。
本講座作成・教育委員会制度の説明例
1948年:戦前の中央集権的教育行政を改め、地域住民の主体的な関与を図るため、公選と一般行政からの独立が採用された。
1956年:公選を通じた政治的対立や一般行政との調整が問題とされ、政府は中立性と調和を目的に掲げた。地教行法は、公選を首長による議会同意付き任命へ変更した。民意を反映する経路も変わったことを説明する。
2014年改正・2015年施行:重大事案への対応で責任体制が問われ、委員長と教育長を一本化した新教育長と、首長・教育委員会の総合教育会議が設けられた。教育委員会は合議制の執行機関として存続した。
解説メモ|制度の目的を、そのまま成果としない
各改革は、民主的統制、中立性、行政との連携、責任をどう組み合わせるかという選択だった。政府が掲げた目的と、実際の運用は分け、会議や意思決定の資料から確かめる。年号を並べるだけでなく、解こうとした問題と残る論点まで説明する。
出典:文部科学省 教育委員会制度の沿革 文部科学省 2013年地方教育行政諮問 文部科学省 改正制度Q&A
【教育学 KIKI 内部资料 版权保护】

材料文を読む:筆者の主張と、自分の判断を分ける
現在地|Ⅲ 形式別の書き方
本講座作成・材料
学習の多様化に対応するため、学校と外部機関の連携が求められている。学校外の活動を利用する条件には、費用や送迎など家庭による違いがあるため、選択肢の拡大を、実際に利用できる機会の保障と結びつけることが必要になる。学校外での学習を認め、その利用条件を公的に整えることが課題となる。
設問
材料の主張を説明したうえで、学校と行政に求められる役割を論じなさい。
解説メモ|要約した主張のどこから、自分の考察を進めるか
異論がある場合にも、要約は筆者の論理に即して行い、その後で、どの前提や推論を検討するかを明確にする。
【教育学 KIKI 内部资料 版权保护】

データ問題:同じ現象を、異なる指標で捉える
現在地|Ⅲ 形式別の書き方
小・中学校の不登校に関する調査値
指標
2023年度
2024年度
不登校児童生徒の総数
346,482人
353,970人
児童生徒1,000人当たり
37.2人
38.6人
新規不登校児童生徒数
165,300人
153,828人
「新規」は、前回調査では不登校に計上されていなかった者を指し、生涯で初めて不登校になった人数とは区別される。
出典:文部科学省、令和6年度調査結果概要。文部科学省
解説メモ|定義と単位を確認し、変化を読み取る
総数は当該年度に計上された全体、新規人数はその一部を示し、1,000人当たりの人数は在籍者数を踏まえた指標である。2024年度は総数と1,000人当たりの人数が増え、新規人数は減少している。比較する際には、年度、対象、単位を対応させ、38.6人/1,000人を38.6%と取り違えないようにする。
【教育学 KIKI 内部资料 版权保护】

データから、事実・解釈・提案を区別して書く
現在地|Ⅲ 形式別の書き方
本講座作成・論述例
事実の記述
総数と1,000人当たりの人数が増加した一方、新規に計上された人数は減少している。
解釈と、その範囲
総数と新規人数は異なる指標であり、二つの変化は両立する。原因を検討するには、不登校の継続状況や在籍者の入れ替わり等に関する情報が必要になる。
教育上の提案
新たに困難を抱える子どもへの対応と、既に不登校となっている子どもの学習・相談・進路を継続して支える取組を、あわせて検討する。
解説メモ|統計が示す問題に、教育上の判断を結びつける
人数の変化を政策評価に用いる際には、その政策の対象、実施状況、他の条件を確かめる必要がある。改善策を提案する段階では、何を教育として保障するかという基準と、対応が問題にどう作用するかという説明を加える。統計の記述、原因についての解釈、教育上の提案を分けてつなぐことで、根拠から言える範囲が明確になる。
【教育学 KIKI 内部资料 版权保护】

改善策を具体化する:誰が何を変えるか
現在地|Ⅲ 形式別の書き方
本講座作成・進路情報の提供
段階
説明する内容
問題
保護者が制度や出願条件を理解しにくい
背景・条件
用語、言語、相談時間、制度についての経験が異なる
対応
翻訳、やさしい日本語、通訳、相談機会を組み合わせる
作用する仕組み
情報を理解し、質問して、選択肢を比較できるようにする
実施主体・資源
学校と教育委員会が、人材・予算・連絡経路を整える
確認
配布数とともに、理解や相談の利用を確かめる
解説メモ|手段の名称を、実際に変える内容まで具体化する
研修なら、誰が何を学び、授業や支援にどう生かすかを示す。連携では共有する情報と役割を、ICTでは利用しにくい人への対応も検討する。どの手段を選ぶ場合にも、問題が生じている条件と、その条件を変更する働きを結びつけることで、実施の見通しを持つ提案になる。
【教育学 KIKI 内部资料 版权保护】

制度を答案に用いる:不登校支援の目的と学習評価
現在地|Ⅲ 形式別の書き方
文部科学省の2019年10月25日通知は、本人が進路を主体的に捉え、社会的に自立することを、不登校支援の目標として重視している。登校という結果に目標を限定せず、学校の環境改善や学校外の機関との連携も位置づけている。文部科学省
2024年8月29日には、欠席中に行った学習の成果を、一定の要件のもとで成績に反映できることが法令上明確化された。学習内容と在籍校の教育課程との関係、保護者等との連携、学習状況の継続的な把握等が求められる。文部科学省
解説メモ|学ぶ場所が変わるなかで、学校が担うこと
学校外や自宅での学習を、教育内容、評価、相談、進路とつなぐためには、在籍校と他の主体の協力が必要になる。制度は、その際に学校がどの役割を担い、何を共有するかを論じる根拠となる。成績への反映と指導要録上の出席扱いは、目的や要件の異なる手続として、それぞれ確認する。
【教育学 KIKI 内部资料 版权保护】

研究知見・統計・仮想事例を使い分ける
現在地|Ⅲ 形式別の書き方
根拠の種類
答案での扱い
研究知見
対象、方法、明らかにされた範囲を保つ
統計
年度、対象、定義、単位を示す
制度
方針、施行済みの規定、実際の運用を区別する
仮想事例
主張の意味を具体化する例として示す
自分の経験
一つの経験として位置づけ、一般化できる範囲を考える
解説メモ|例示と、実際に確認された結果の違い
仮想の生徒を用いて、ある支援によって何が学びやすくなるかを説明することは、提案の具体化に役立つ。実際の効果や全国的な傾向を述べる際には、それを示す研究や資料が必要になる。覚えていない研究者名、人数、年、引用文を補わず、確実に説明できる概念や与えられた資料を用いる。出典の示し方は、試験の指定に従う。
【教育学 KIKI 内部资料 版权保护】

Ⅳ 執筆と自己点検
【教育学 KIKI 内部资料 版权保护】

60分を設計する:構成・執筆・確認
現在地|Ⅳ 執筆と自己点検
設問に合う説明を考えられても、制限時間内に書き切り、誤りを直す作業が残る。知識を増やす学習と、答案を完成させる練習を結びつける。
本講の基本練習
1
0〜5分
設問の分解、使う知識、暫定的な結論、段落の役割を整理する
2
5〜55分
根拠を説明しながら執筆する
3
55〜60分
未回答、論理、用語、日本語、形式を確認する
1,200字の配分例は、序論150字、本論900字、結論150字である。小問ごとの字数指定がある場合は、その指定を優先する。
解説メモ|問題の構成と、自分の執筆速度に合わせる
長い材料や複雑な図表を含む場合には、読解により多くの時間を配分する必要がある。用語説明と論述が混在する試験では、問題数と配点も確認する。本講の60分を一つの訓練単位とし、練習で把握した読解・執筆速度をもとに、志望校の試験時間と出題形式に合う配分を考える。
【教育学 KIKI 内部资料 版权保护】

日本語の修正:何が何に関わるかを明確にする
現在地|Ⅳ 執筆と自己点検
本講座作成・修正例
修正前
日本語支援を増やすことによって、生徒の学力が向上し、進路問題を解決することができる。
修正後
日本語支援を教科の学習内容と結びつければ、生徒が概念を理解し、考えを表す機会を広げられる。進路を保障するには、その学習を支えることとともに、費用や出願制度について情報を得て、相談できる条件を整える必要がある。
解説メモ|変更する条件と、期待する作用を説明する
「解決できる」を「可能性がある」に替えるだけでは、何がどう変わるかは明確にならない。支援の内容を、学習や判断に関わる具体的な働きとして示すことが必要である。文をつなぐ際にも、理由、条件、結果、比較のどの関係かを確かめると、接続が自然になる。文体は原則として、である体に統一する。
【教育学 KIKI 内部资料 版权保护】

短くする部分と、詳しく説明する部分
現在地|Ⅳ 執筆と自己点検
短くできるもの
詳しくする必要があるもの
どの問題にも使える一般的な社会背景
設問が扱う具体的な状況
「重要」「必要」の反復
重要である理由
人物の生涯全体
指定された概念の意味
一般的な賛否の列挙
判断基準と成立条件
同じ内容の言い換え
根拠から結論に至る説明
本講座作成・結論の修正
「両方を重視し、バランスを取るべきである」
→「共通の学習目標を示し、教材、説明方法、学習時間を調整することで、異なる方法から目標に近づける授業を組織する必要がある」。
解説メモ|重複を減らし、関係を説明する分量を確保する
簡潔な答案でも、根拠と結論をつなぐ説明は必要である。評価語や重複を減らし、その分を概念、対応の働き、実施条件の説明に充てると、情報量を保ちながら読みやすくできる。一つの論点を細かな短文に切り分けず、句や文の関係を示しながら、段落全体で説明を進める。
【教育学 KIKI 内部资料 版权保护】

各回の知識を、答案で使える組合せにする
現在地|Ⅳ 執筆と自己点検
本講座作成・復習用の対応表
学んだ領域
答案で用いる関係
教育思想
子どもの活動、教師の指導、知識、経験
教育史・教育行政
国家の責任、教育の自由、権限、民主的統制
高等教育・キャリア
進学・就業の選択と、選べる条件
インクルージョン・多文化
共通の教育、個別の必要、参加を妨げる条件
ジェンダー
日常の期待、学校経験、自己理解、進路
社会教育
学習者の自主性と、公的な条件整備
リテラシー・国際理解
情報や経験を理解し、判断・参加に生かすこと
解説メモ|概念の定義に、関係と具体例を組み合わせる
復習では、用語の意味に加え、何との関係が問題となり、どの場面で説明できるかを整理する。多文化教育の知識なら、日本語支援、教育の公正、学校組織の改善など、複数の設問に用いられる。実際の答案では、指定された人物や制度を優先し、その説明に関連する知識を選んで組み合わせる。
【教育学 KIKI 内部资料 版权保护】

提出前の確認:回答に必要な内容から点検する
現在地|Ⅳ 執筆と自己点検
確認する順序
設問と条件への回答、必須概念・資料、根拠と結論の対応を確かめる。その後、段落の順序と日本語を見直し、字数、答案欄、未完の文を確認する。
本講座作成・点検例
「二つの立場を比較する」問題で、双方を共通の軸から説明しているか。
「資料を踏まえる」問題で、数値や主張が論証を支えているか。
「提案する」問題で、実施主体と条件を示しているか。
解説メモ|限られた時間を、回答の不足の修正に使う
未回答の小問や指定概念の欠落は、語彙の調整に先立って確認する。結論に本論で説明していない主張が現れた場合には、本文で述べた範囲に合わせる。完成後に段落の役割を書き出すと、重複や飛躍を見つけやすくなり、その点検結果を次回の構成練習にも生かせる。
【教育学 KIKI 内部资料 版权保护】

演習・独立答案・書き直し
現在地|演習・独立答案・書き直し
短答への橋渡し(本講座作成):「教育機会の平等」と「同一の対応」を区別し、学校場面を一つ挙げて120〜160字で説明する。
【教育学 KIKI 内部资料 版权保护】

複数選択問題1:準備した知識を、設問に合わせる
現在地|演習・独立答案・書き直し
本講座作成・設問理解
人口減少地域における学校の統合について、子どもの教育機会と地域社会との関係を踏まえて論じなさい。
学生は学校経営に関する資料を読み、財政効率について多くの知識を持っている。
答案の方針として適切なものを二つ選びなさい。
A.授業や仲間との関係、通学条件、地域の教育資源を、統合前後で検討する。
B.最も詳しく知っている財政効率だけを論じ、教育機会には結論で一言触れる。
C.地域住民の希望を示せば、子どもの学習条件を別に検討する必要はない。
D.複数の教育条件を比較し、統合する場合・しない場合に必要な支援を示す。
E.人口減少という語を手がかりに、少子化の原因を説明する答案に変更する。
【教育学 KIKI 内部资料 版权保护】

複数選択問題2:根拠から主張に進む理由
現在地|演習・独立答案・書き直し
本講座作成・論証の検討
学校は全家庭へ同じ進路資料を配布した。保護者からの質問は少なかった。したがって、全家庭が十分に理解し、公平に進路を選べる状態になった。
この論証の点検として適切なものをすべて選びなさい。
A.資料を配布した事実があれば、理解と選択の条件も保障されたと判断できる。
B.質問が少ない理由には、理解できたことのほかに、質問する経路が分からなかったことも考えられる。
C.情報を理解し、比較・相談できることを、進路保障の判断基準として示す必要がある。
D.質問が少ないことから、保護者全員が理解していないと断定できる。
E.使用言語、相談時間、説明方法等が、保護者の理解や利用にどう関わるかを確かめる必要がある。
【教育学 KIKI 内部资料 版权保护】

複数選択問題3:総数の増加と、新規人数の減少
現在地|演習・独立答案・書き直し
本講座作成・データ判断
2023年度から2024年度にかけて、不登校児童生徒の総数は346,482人から353,970人に増え、新規に計上された人数は165,300人から153,828人に減少した。
適切な説明を二つ選びなさい。
A.二つの数値が逆方向に動いているため、どちらかの統計には必ず誤りがある。
B.新規人数の減少だけから、既に不登校となっている子どもへの支援の必要が小さくなったとは判断できない。
C.「新規」は、生まれて初めて不登校になった子どもだけを数えている。
D.総数の増加から、実施された支援はすべて無効だったと結論づけられる。
E.継続状況、在籍者の入れ替わり、支援の利用経験等を検討すると、教育上の課題を具体化できる。
出典:文部科学省、令和6年度調査結果概要。文部科学省
【教育学 KIKI 内部资料 版权保护】

複数選択問題4:思想を現代の授業に用いる
現在地|演習・独立答案・書き直し
本講座作成・専門知識の適用
次の説明のうち、不適切なものを二つ選びなさい。
A.デューイが経験を重視したことから、どのような活動も経験すれば教育的であると判断する。
B.デューイの連続性を用い、その活動が次の理解や探究にどうつながるかを検討する。
C.ルソーとデューイを比較する際、教育者が環境を組織する働きにも注目する。
D.ルソーの消極教育を、教師が教材を準備せず、学習者に一切関わらない方法として説明する。
E.思想が成立した文脈と現代の学校の条件を区別し、適用する範囲を検討する。
【教育学 KIKI 内部资料 版权保护】

複数選択問題5:異論への応答を通して提案を具体化する
現在地|演習・独立答案・書き直し
本講座作成・答案修正
学生が、保護者の進路相談を支えるため、学校に通訳者を配置することを提案した。読み手からは、利用できる人材と時間が限られるという異論が示された。
提案を深める修正として適切なものを二つ選びなさい。
A.教育の公正は重要であるため、人材や費用の問題に答える必要はないとする。
B.すべての学校に常勤通訳を配置できないため、言語支援全体を断念する。
C.重要な説明や相談を優先し、広域での人材共有や予約等を組み合わせる案を検討する。
D.子どもが日本語を話せれば、進路や家計についての説明も全面的に通訳させる。
E.理解と質問の機会を保障する目的を保ち、複数の提供方法の利点と制約を比較する。
【教育学 KIKI 内部资料 版权保护】

設問に合う知識と、判断を支える論拠
現在地|演習・独立答案・書き直し
資料を答案に示した後、その内容が結論をどのように支えるかを説明する。
【教育学 KIKI 内部资料 版权保护】

指標と概念の適用範囲
現在地|演習・独立答案・書き直し
論述への接続
指標や概念を使う際には、それが何を捉え、設問のどの問題を説明できるかを明確にする。統計の定義と理論の適用範囲を押さえることで、得られた知識を現在の判断の根拠として用いられる。資料や研究者名を示すことに、根拠として働く関係の説明を組み合わせることが重要になる。
【教育学 KIKI 内部资料 版权保护】

目的を保ちながら、実施方法を検討する
現在地|演習・独立答案・書き直し
研究への接続
答案では与えられた設問に答え、その後の研究準備では、説明に十分な根拠がなかった関係を取り出して調べる。提案を具体化する際に残った疑問が、研究課題の入口となる。
【教育学 KIKI 内部资料 版权保护】

実際の入試問題A:相手を想定し、体罰禁止を論じる
現在地|演習・独立答案・書き直し
青山学院大学大学院教育人間科学研究科・2024年度入学試験
教育学専攻・博士前期課程/一般入試(春)/論文Ⅰ(2)
原巻の指示
以下のすべての設問に日本語で解答しなさい。
次のなかから1問を選び、あなたの考えを述べなさい。なお、2問以上に解答した場合は無効となるので注意すること。
原文(2)
体罰は、学校教育法第11条において禁止されているが、今なお、体罰に肯定的な考えを持つ教員など子どもに関わる職種の人もいる。このような考えを持つ人に、体罰禁止について、どのように伝えるか、あなたの考えを述べなさい。
原巻に確認できない字数・制限時間を「公式条件」として付け加えない。
出典:保管原巻PDF1頁に基づく転記。保管原巻PDF
【教育学 KIKI 内部资料 版权保护】

現在地|演習・独立答案・書き直し
法令・通知の確認資料
学校教育法第11条。文部科学省「体罰の禁止及び児童生徒理解に基づく指導の徹底について」(2013年3月13日)。
【教育学 KIKI 内部资料 版权保护】

小論文B:専門発展・経験と教師の指導を考える
現在地|演習・独立答案・書き直し
教育思想・教育方法志望者向け/本講では60分訓練/合計1,100〜1,400字
材料:本講座作成・仮想授業。
探究授業で、教師は主体性を尊重するため、テーマと活動方法の選択を生徒に委ねた。資料の探し方や問いの立て方は、生徒から相談があった場合に説明している。家庭で支援を受けられる生徒は発表を完成させたが、何を調べるべきか分からない生徒もいた。評価は発表資料の完成度が中心で、活動後に問いや理解を振り返る時間は設けられなかった。
設問
(1)ルソーの消極教育と、デューイの経験の連続性・相互作用を説明し、教育者の役割に関する共通点と相違点を500〜600字で論じなさい。
(2)両者の思想を手がかりに材料の授業を分析し、主体性を支える指導と評価を600〜800字で提案しなさい。思想を現代に適用する際の条件にも言及すること。
【教育学 KIKI 内部资料 版权保护】

自己評価:点数を、次の修正につなげる
現在地|演習・独立答案・書き直し
本講座作成・100点の練習用ルーブリック
観点
配点
確認する内容
問いへの応答
25
小問と条件に答え、中心の問いを維持している
知識・資料の正確さ
25
概念、制度、数値、材料の意味を適切に扱っている
論証
25
根拠、分析、判断がつながっている
具体性・応用
15
事例や提案が、主張の説明に役立っている
日本語・構成
10
関係を読み取れ、文体・形式が整っている
修正の優先順位
未回答・誤読
→概念や事実の誤り
→根拠と結論の飛躍
→具体例・条件の不足
→表現の調整。
解説メモ|不足した観点に応じて、学び直す内容を選ぶ
正確さに課題があれば概念や資料を確認し、論証に課題があれば、根拠からその判断に至る理由を補う。この配点は本講の練習用であり、大学の公式な採点基準や合格点とは異なる。参考答案との語句の一致を求めるより、各観点から自分の回答を読み、修正する内容を具体化するために用いる。
【教育学 KIKI 内部资料 版权保护】

答案を、次の学習と研究関心につなぐ
現在地|演習・独立答案・書き直し
添削で見つかったこと
次の学習
用語は知っているが説明できない
定義、近い概念との違い、具体例を整理する
理論と現実がつながらない
理論が捉える関係を、具体的な場面で検討する
制度の名前しか書けない
目的、対象、仕組み、実施条件を読む
データが支える範囲を越えて主張する
指標の定義と、追加して必要な根拠を確認する
提案が一般的になる
主体、資源、対応の働き、残る課題を具体化する
授業後の訓練
初期は資料を参照して一題を書き、定義・制度・根拠を確認する。添削後は、誤り、足りない説明、修正理由を記録して同じ題を書き直す。次に資料を閉じ、同じ知識を別の設問で用いる。最後に志望校の実際の時間・形式で解く。完成しない場合は、知識、構成、読解、執筆のどこで時間を使ったかを確かめ、次の練習を選ぶ。
解説メモ|説明しきれなかった関係を、研究の問いとして取り出す
不登校支援の答案で、学校と外部機関の協力を説明しにくかった場合には、何が共有され、誰が学習の継続を支えるかを調べられる。思想の適用で疑問が残った場合には、概念の解釈や、現代の教育条件との違いを検討できる。試験で設問に答えた経験を振り返り、根拠が不足した部分を新たな問いとして取り出すことが、研究準備につながる。
【教育学 KIKI 内部资料 版权保护】